ペットビジネスについて考える-2016.6.10更新-
只今空前の「猫ブーム」。今年になって雑誌やテレビで特集されるくらいの猫人気。「犬よりしつけが要らないから飼いやすい」「散歩が要らないから楽」
なとどいういわゆる「人間都合」の理由で、ペットが飼われ易い傾向にある日本。
ペットに対してブームという言葉で煽るのは如何なものかとは思いますが、良識ある飼養をして下さる方も多いはずなので、ペットはそういう方に出会っていわゆる「幸せ」になって欲しいなぁと思います。
5/26(木)22時からNHKで放送された「クローズアップ現代」、「追跡!ペットビジネスの闇」と題して、ペットビジネスの裏をえぐる内容を特集。モザイク処理も無く、目を覆いたくなるような無残な姿の映像が飛び込んできました。
業界の事をある程度知っていると思っていた自分が見ても衝撃的なものであったため、一般の方にはどの程度の衝撃だっただろうと考えさせられた特集でした。
「犬一匹一匹が諭吉(金)にしか見えない」というセリフは印象に残っているのではないでしょうか。
放送の前、Yahoo! JAPANのトップニュースにもなった「引き取り屋」の存在。直近の動物愛護法改正で、
「保健所は動物取扱業者が生体を持ち込んだ際に受け取りを拒否することができる」
と明示し、国を挙げて殺処分を減らそうとしてきましたが、そうなると保健所を頼る事が出来なくなった一部の業者は民間の引き取り屋に安価で引き渡して処分するを繰り返している現状。その引き取り屋は繁殖や飼養管理についてブリーダー程の知識や経験が無いため、生体をぞんざいに扱い、今回のNHK特集のような状況にしてしまっています。
引き取り屋の存在などは、「人々に幸せをもたらしたい」と繁殖を良識もってされている方からすれば、ペットビジネス=悪質なものという印象を与えかねません。2006年の愛護法改正から10年が経過し、次の改正に向けてより一層厳しい取り締まりになると予想されます。
悪質極まりない業者は淘汰されていっている現状もお伝えしたく、今回のコラムは先日のNHK特集をご覧になった方に向けて書いた格好になりました。ご了承願います。(クローズアップ現代のホームページにも写真付きで情報が掲載されているのでご確認くださればと思います)