Loading...
ステップハウス トップ注文住宅岡山の注文住宅ペットの法務相談 > 第74回 ペットの飼い主に対する法的責任
第74回目

ペットの飼い主に対する法的責任-2014.11.14更新-

 民法上、ペットは「物」の扱いとなっているため、ペットの飼い主のことを「所有者」、そのペットを一時的に預かってお世話をしている者を「占有者」(ご近所に世話をお願いした場合はご近所さん、ショップに依頼した場合はそのショップ)と言います。
 民法718条では「動物の占有者は、その動物が他人に加えた損害を賠償する責任を負う」と定めており、ペットの所有者のみならず占有者への責任も求めています。 
 例えば、散歩中にペットが人に危害を加えたり、人の財産(物)を壊したりした場合は、所有者又は占有者がその責任を負わなければなりません。
 例えば先にちょっかいを出した人を噛んだ場合の飼い主責任はどうなるのでしょうか。
確かにちょっかいを出されなければペットが人を噛むということをしなかったかもしれないので、被害者にも非があると考えられます。
 よって、人を噛んだという飼い主責任分から被害者による非の分を差し引いた責任が実際の飼い主責任分となります(これを過失相殺と言います)。
 飼い主がペットによる事故を未然に防ぐように「相当の注意」、例えば、
・散歩中にはリードを短く持っていた
・人が近寄ってきたら「触らないで」などと注意をしていた
 などの場合は、飼い主責任が軽減されます。
 しかしながらそれを証明するものが必要になる場合があるので、相手(被害者)に「確かにそうしていた」「そう言っていた」と認めてもらえるようにわかりやすくオーバーアクションで示すことも必要。
 散歩中の事故は、
・ロングリード(伸縮リード)使用時
・排泄の処理をして気が逸れているとき
・夜道の散歩
などに多い傾向が。

 ペットによる損害は飼い主やお世話係りの責任を問われますから、慣れた道や時間帯の「いつもの散歩」であっても気を緩めず、自宅に帰るまでは「何が起きるかわからない」と思っておきましょう。


ペットの法務相談って何だ!あなたの身近に起きるトラブルを解決!

 ペットの法務相談。皆さんは、この言葉をご存知でしょうか。今回のペットにまつわるお話は、岡山で唯一ペットを専門にした法務相談をされている山中一馬さん(行政書士)にお話を伺いました。

 近年のペット人気の上昇とともに、対ペットショップ・ブリーダー・動物病院、個人間の売買、近隣住民との問題などペットに関するトラブルが相次いでいるとおっしゃる山中さん。こういったトラブルが皆さん自身に起きた時あなたなら、どうしますか? 弁護士に相談する、それも良いでしょう。ただその前に気軽に相談できる相手がいたらどうでしょうか、それが今回の法務相談です。

 行政書士は弁護士とは違い依頼者の代理人として相手方と交渉することはできませんが、トラブル回避のアドバイスや書類作成を通して適切な問題解決のサポートができます。そんな山中さんのもとには、日々ペットトラブルの相談が寄せられているそうです。「購入したペットに先天性の病気が発覚」「インターネットと見た目が違う」「リードが長すぎて道の角から飛び出した犬に驚いて、お年寄りが転倒した」など法務の立場から適切なアドバイスをしてくる頼れる存在、それが法務相談なのです。

山中一馬どうぶつ法務事務所

行政書士/愛玩動物飼養管理士/
動物法務協議会会員

山中一馬どうぶつ法務事務所

岡山市平福2-3-11

ペットトラブル相談・解決、ペットビジネス相談・サポート、各種契約書の作成、セミナーの講師や執筆活動など仕事は多岐にわたる。普段は、倉敷市笹沖にあるドッグハウス「ボーモンド」の店長としても活動中。

ご相談は、HPかメールアドレスへ
HP:http://www.office-kazu.com
(リニューアル中)
E-mail:animal-support@office-kazu.com


記事一覧