犬が吐く理由って?-2014.7.12更新-
前回、犬の熱中症についてお話をいたしましたが、体調を崩したり体力的にバテたりすると、犬も嘔吐や下痢をします。そのような異変で飼い主は「いつもと違う!どこかがおかしい!」と気付くわけなんですが、今回は「犬の嘔吐」についてお話します。
人間と違って、犬は胃や腸が地面に並行だから吐きやすいとされます。ですので、嘔吐があってもまずはそれがどのような嘔吐なのかを判断し、軽度な症状なら経過観察するだけでケロッとしてくれることもあります。
ただし内臓疾患など重度な症状からくる嘔吐であればすぐに動物病院で診てもらわないと命とりなることもあるので要注意です。
それではその判断材料になる嘔吐の「色や内容物」についてお話します。
【透明・白い泡状】主な原因は「水の飲み過ぎ」「ストレス」「空腹」「車酔い」など。吐いても犬はケロッとして元気である場合が多いですね。この場合は念のため注意して観察し、少し経っていつもと変わらないようなら特別な処置は不要であると思われます。
【黄色】主な原因は「空腹」「胃もたれ」など。胃酸過多により胃液を吐き出すと黄色い吐物になります。対策としては消化吸収しやすい状態で、数回に分けて食事を取らせるとよいでしょう。いつもと変わらない状態であれば問題ない場合がほとんどです。
【食べたものがそのまま出た】主な原因は「早食い」「食べ過ぎ」「消化不良」など。嘔吐とは違って「吐き出し」の場合もあるので、その場合出したものを再度食べる子もいますが、それ自体には問題がありません。消化不良の場合は黄色の嘔吐をした時と同様に、消化吸収しやすい状態で給餌しましょう。
ここからは獣医師に相談した方がよい状態です!
【緑】主な原因は「膵臓異常」「腸閉塞」「胃や十二指腸炎」など。直前に何を食べたかも確認する必要がありますが、臓器の異常がある場合も。獣医師に相談し、指示に従ってください。
【赤】主な原因は「消化器官の炎症・傷」「過度なストレス」など。赤いのは血液。急いで愛犬を連れて病院へ行かなければなりません! すぐに獣医師に連絡を取り、愛犬の様子を医師に伝えましょう。他にもさまざまな状態がありますが、「いつもと違う」と思ったら医師にご相談を!