補助犬-2008.7.15更新-
補助犬は現在、下記の三種類に分類されています。
●目の不自由な人が歩く際に誘導する「盲導犬」
●体が不自由な人のために物を取ったりする「介助犬」
●耳の不自由な人に音を知らせ、音源に誘導したりする「聴導犬」
実際に補助犬が全国にどれくらいいるかといいますと、
●「盲導犬」・・・996頭(H.20.3.31現在)
●「介助犬」・・・41頭(H.20.5.1現在)
●「聴導犬」・・・17頭(H.20.5.1現在)
なんです。
「えっ?たったそれだけしかいないの?」と思っていただけたでしょうか?
現在、補助犬の需要と供給の問題としては、完全に「需要超過」となっています。現に盲導犬だけで見てみれば、全国に必要としている人(需要)は約8000人とまで言われています。水面下の需要を考慮すればもっと必要ということに・・・。
もちろん、補助犬に育てようとすれば、大変な時間と労力と費用がかかります。だから余計に供給が追いついていかないのです。
また補助犬たちも生き物です。大型犬で生きて10年ほどと言われていますが、犬も年を取ると逆に世話をしてもらわなければなりません。そうなってくると補助犬としてのお仕事を引退することとなります。補助犬のプロとしてお勤めしてきた犬たちも引退ということを考える日が来るということです。
需要は高いのに供給が間に合わない・・・。工業製品のように需要と供給のバランス調整がうまくいかない世界の一つであるといえます。
補助犬が活動しているときには皆さんの協力が必要です。補助犬が活動している=補助犬はお仕事中ということですから、むやみに声をかけたり触ったりというのは禁止です。障害者の助けを一生懸命しているわけですから邪魔をしてはいけません。逆に、進路を譲ったり、周りの人と協力をしてサポートを手伝ってあげるくらいの配慮が必要だと考えます。
最近では、補助犬の同伴が許されている民間施設が多くあります。障害者の方が気持よく利用できるように、利用者や施設管理者のサポートは必要不可欠であるといえます。
まだまだ知られていない部分は多くあると思いますが、少しでも認識していただければと思い執筆いたしました。