犬の去勢と避妊(5)「私たち、避妊(メス)をさせました」-2011.12.9更新-
【ケース1】前に飼っていた犬を乳がんで亡くしたので早期に決断!
初回の発情(生後7カ月頃〜)前に避妊手術をすることによって、高確率で乳腺腫瘍の予防になります。初回の発情以後でも予防にはなりますが、徐々に予防効果が薄れていきます。過去の経験から「次に飼い始めたら絶対!」という飼い主さんは多いようですね。
【ケース2】子宮蓄膿症になったため手術をした。
ケース1の場合は成犬(〜生後1年)になる前の予防です。今回のケースは、成犬になってからメス特有の病気になったという場合です。子宮蓄膿症でも重篤な場合は治療のために子宮を取り除くことが多いのが現状。早期発見&手術・治療で長生きさせることも可能です。
【ケース3】出産させる予定がないので避妊しました。
要するにお母さんになる予定がない場合には、子犬の時に避妊をさせることでケース1・2のようなリスクがなくなります。この場合、飼養途中で「やっぱりこの子の子が…」となっても手遅れですのでよく考えて決断してくださいね。
【ケース4】発情時のストレスを少しでも軽減させたくて…。
個体差はありますが、発情時には何かしらのストレスがあります。
発情時の外出や散歩によってイライラしたり興奮したりするワンコもいますので、そういうストレスを軽減させるための避妊も選択肢の一つでしょう。
【ケース5】先住犬がオス。望まない出産を避けるために…。
オスとメスを飼養する場合、オスの去勢の方がリスクが少ないとお伝えしました。今回のように、先にオスを飼っていてメスを招くようになった場合、もちろんオスの去勢も選択肢ですが、オスの方の年齢や性格的なものを考えてメスの避妊を決断される方もおられます。「先住犬(オス)の性格が変わるのがイヤ」という意見の飼い主さんがケース5に該当するようです。
次回は「去勢・避妊をさせません!」という飼い主さんの意見をご紹介します。