第39回目
犬の去勢と避妊(3)「メスの避妊」-2011.10.14更新-
今月は「メスの避妊」についてお話をいたします。避妊(不妊とも言う)とは、メスの卵巣と子宮を取り、生殖能力を無くすことを言います。これにより妊娠・出産が出来なくなります。事前に入念な健康診断を行い、手術に耐えられる状況であれば全身麻酔をしたうえで手術が行われます(要予約)。手術時間は1時間程でしょうが、オスよりも術後の経過を慎重に観察する必要があるため、入院が必要な場合もあります。手術をする最適な年齢は、初回の生理が来る前(生後6〜10か月)と言われていますが、かかりつけの獣医師によく相談の上、その子にあった時期に行うようにしましょう。料金は犬種や病院によって差がありますが、3万円〜というところが多いようです。入院数や特別な処置などにより料金はプラスされることもあります。
次に避妊のメリット・デメリットをご紹介します。
【メリット】
◎卵巣と子宮などの病気を予防 → 子宮蓄膿症、偽妊娠、卵巣腫瘍、乳腺腫瘍など
◎発情時のストレスを解消 → 性ホルモンの分泌が抑えられるため、発情期のイライラが軽減されます。
◎予定外の妊娠を防止 → 同環境内にオスがいる場合はどちらかの去勢、避妊が必要な場合があります。この場合オスを去勢される方が多いようですが、良く考えて住環境にあった選択を!
【デメリット】
×太りやすくなる → ホルモンバランスが崩れるので、食事制限が必要になる場合が多いです。
×性格が変化しやすい → 一概には言えませんが、穏やかだった性格が落ち着きのない性格になったという子も…。
×尿失禁があることも → これは治療で改善が出来ます。獣医師にご相談ください。
次回からは「実際に去勢避妊をした方」「させなかった方」「迷っている方」が何をどう考えていた(いる)かをご紹介いたします。他の飼い主さんがどう考えているかって結構気になりますよね。ご参考になればと思います!
ペットの法務相談って何だ!あなたの身近に起きるトラブルを解決!
ペットの法務相談。皆さんは、この言葉をご存知でしょうか。今回のペットにまつわるお話は、岡山で唯一ペットを専門にした法務相談をされている山中一馬さん(行政書士)にお話を伺いました。
近年のペット人気の上昇とともに、対ペットショップ・ブリーダー・動物病院、個人間の売買、近隣住民との問題などペットに関するトラブルが相次いでいるとおっしゃる山中さん。こういったトラブルが皆さん自身に起きた時あなたなら、どうしますか? 弁護士に相談する、それも良いでしょう。ただその前に気軽に相談できる相手がいたらどうでしょうか、それが今回の法務相談です。
行政書士は弁護士とは違い依頼者の代理人として相手方と交渉することはできませんが、トラブル回避のアドバイスや書類作成を通して適切な問題解決のサポートができます。そんな山中さんのもとには、日々ペットトラブルの相談が寄せられているそうです。「購入したペットに先天性の病気が発覚」「インターネットと見た目が違う」「リードが長すぎて道の角から飛び出した犬に驚いて、お年寄りが転倒した」など法務の立場から適切なアドバイスをしてくる頼れる存在、それが法務相談なのです。