犬の妊娠と出産(1)「出産の心得 (前編)」-2012.2.10更新-
一般の飼い主様から良く出産のことで相談を受けるのですが、正直出産についての覚悟といいますか心得といいますか、そのような心構えがいまいち弱い方が多いように思います。ですので、何回かに分けて「出産の心得」をアドバイスできたらと思います。
内容は出産を経験するメスについてが主なものになります。
【心得1】メスの発情について
発情(いわゆる生理)が来るのは、生後でいえば7〜9ヵ月の間に初回が、その後は半年に一度のペースでやってきます。(ただしバセンジーなどの一部の犬種は1年に一度のものもあります)
発情の期間はおよそ2週間。また細かく分ければ発情は3段階に分けられ、
<発情前期>陰部が腫れて出血が始まる
<発情期>血液の色が薄くなり、オスを受け入れる時期
<発情休止期>陰部の腫れが引き、オスを受け入れられなくなる時期
となります。
オスと交配させるに一番ベストとされる時期は発情開始日から10〜13日目あたりですが、個体差がありますので陰部の状態や血液の濃さを頼りに交配予定日を決定するとよいでしょう。
またオスはメスの発情に反応しやすいですが、特に交配が初めてなメスは嫌がったり場合によってはオスを攻撃したりします。
オスとの交配を受け入れる状態のメスは、
・背後にオスが寄ってきても嫌がらない
・オスがメスに乗れば自分のシッポを横に交わす
などの受け入れ態勢に入ります。自然交配(いわゆるお見合い)はこういう状態で成功していきます。
可能であれば、最初の交配日から中1日程度空けて再度交配をすることで受胎確率は大幅に上がるとされています。
次回も心得を続けていきます。