さほらぼ　by　佐保建設　建築実例詳細　　自然に開かれて癒しの灯に憩う

～光の中に満ちる安らかな日々～

　家は、暮らしてみなければ分からないものだ。図面上は不足なく見えても、いざ住みはじめると思いのほか使いづらかったり、物足りなく感じたりすることもある。けれど奥さまと２人の子どもと暮らす30代のＹさまは「どれもこれも理想通りで、これ以上求めるべきことが思いつかない」と、まるで宝物を手にした子どものように喜びを露わにする。
　オークの床は素足でもさらりと肌触りよく、天井や外壁に用いた米杉は珪藻土クロスの内壁にもシックな外観にも映えて家族団らんの時をいっそう美しく彩ってくれる。３階建ての隣家の視線を避けて西手に設けたＬＤＫは、段下がりの濡れ縁から庭へとひと続きに。内へ外へと無邪気に駆け回る子どもの声に耳を傾けつつ造作ソファにゆったりと身を委ねる休日は、日々の疲れを心地良く癒してくれる。庭の木々が光に浮かびあがれば、日暮れの知らせ。ほんのりと灯るオレンジの光の中で、今日という日が安らかな幸福感に満たされていく。