住まいのマネー学 step3 ローンの特徴を知ろう
比較的ハードルが低い公的融資
文字通り、公的機関が公的資金を使って貸し出すローン。住宅の広さや質などについて一定の条件があり、借入者の収入や年齢については比較的ハードルが低くなっています。
利用しやすい民間ローン
都市銀行や地方銀行、信託銀行、信用金庫、労働金庫といった民間の金融機関が扱う民間ローン。公的融資に比べ、対象物件に対する規制が少なく利用しやすいのが特徴です。借入者の年齢や年収などの規制は、金融機関によって若干異なります。金融機関と不動産会社あるいは勤務先が提携して提供する「提携ローン」あり。各社の商品の詳細は、ホームページやパンフレットなどでご確認ください。
公庫後継「フラット35」も登場
住宅金融公庫の後継商品として誕生した「フラット35」も民間金融機関での取り扱いです。最長35年の長期固定金利が特徴。70歳未満で毎月返済額の4倍以上の月収があれば申し込みが可能。返済額条件や条件を満たし、建築や購入する物件が耐久性などを定めた技術基準に適合すれば、建築または購入費の90%を上限とし、最高8000万円まで借入可能です。保証料・繰り上げ返済手数料ともに無料。取り扱う金融機関により金利や事務手数料が異なるのが注意点。取り扱い金融機関や金利、融資条件などの詳細はフラット3 5 のホームページ(http://www.flat35.com/)や、取り扱い金融機関のホームページで確認しましょう。
返済計画を左右する、金利体系は要チェック!
住宅ローンを利用する際、金利水準はあらかじめ設定されていますが、金利体系は自分で選ぶことになります。返済計画や総返済額に大きく影響しますから、それぞれの体型の特徴を知り、どれが自分にとって理想的なのかを慎重に考えたいものです。
- ■固定金利
- 申込み時、契約時に設定された金利が、返済期間終了まで適用されます。借入時に毎月の返済額、総返済額が確定するため、資金計画を立てやすいのが特徴。低金利時に利用すると、将来にわたって低金利のままで返済できるというメリットがあります。逆に高金利時に利用すると、市場の金利が下がっても高金利のまま返済を続けることになるので、繰り上げ一括返済などの方法も視野に入れておきましょう。全期間にわたって同じ金利が適用される「全期間固定型」と、途中で金利が上がる「2段階固定型」の2タイプあり。
(採用しているローン)
民間の新型住宅ローン「フラット35」、一部の信用金庫・ノンバンク系住宅ローン - ■変動金利
- 金利情勢の変化に伴い、原則として半年に1回、金利の見直しが行われます。借入時に毎月の返済額、総返済額は確定しませんが、金利が低下すればそれに合わせて返済額が減るというメリットが。逆に金利の上昇期に当たると返済額が増えてしまいますが、それまでの返済額の1.25倍を超えることはありません(超えた額については次回以降に繰り延べ)。いずれにしても、過去に遡って金利の推移をチェックし、ローン利用時が低金利状態なのか高金利状態なのか見極める必要があるでしょう。なお、金融機関によっては、金利の急激な上昇によって返済額が膨大にならないよう、上限金利を設けているところもあります。
(採用しているローン)
主に民間のローン - ■固定期間選択型
- 申込み時、契約時に設定された金利が、3年、5年、10年など一定期間だけ固定されます。固定されている間は毎月の返済額が確定しているので、固定期間が長いほど返済計画が立てやすいというメリットが。逆に、固定期間が短いほど適用金利は低くなるので、固定期間を何年に設定するかがポイントになります。固定期間が終了すると、その時点の金利を適用。当初よりも金利が下がっていれば返済額は少なく、上がっていれば大きくなります。金融機関やローン商品により、再度「固定期間選択型」を利用するか「変動金利」を利用するかを選択できるものと、「変動金利」しか選べないものがあります。
(採用しているローン)
財形住宅融資(5年に1回見直される5年間の固定)、銀行などを含む民間金融機関の住宅ローン
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