高齢ペットの飼養管理④-2015.11.13更新-
若いときには良く動き、良く食べしていて、何も心配なく過ごせていたと思いますが、早ければ8歳過ぎから、平均すると10歳くらいから何かしらの「老い」が表れます。
そうであれペットも家族の一員には変わりありませんので、年齢の変化に向き合い、早期発見からの対応を心がけてください。高齢になったら特に気をつけるべき飼養環境についてお話します。
【食餌管理】
●食欲が低下したら?
食欲と排泄物の状態は健康管理を確認するためにもっともわかりやすいシグナル。元気かどうかはこれらに伴うもの。であればしっかりと観察してあげなければなりませんよね。
知っていただきたいのは、老いたから食欲が落ちたとは言い切れないということ。食欲の低下は老いよりもまずは何かしらの疾患を疑ってください。もちろん精神的なものや季節の変化によるものが原因である場合もありますが、老いてからの食欲の低下は特にその意識を持っていただきたいと思います。
特に疾患の疑いが無く、単に食欲が低下しているときは、
・いつものフードに別の食材をトッピングしてみる(茹でたササミやキャベツを細かくしたものなど)・湯でふやかし、温めて与える、などすると風味が増して食欲が増進しやすいでしょう。
市販フードには年齢別で分けているものもあります。何歳からとか何犬用に敏感になる必要はありませんが、年齢や犬種別のフードにはそれなりの特徴がありますので、良いと思えばその都度切り替えてみるのも手段の一つです。
ただ、むやみやたらにフードチェンジをすると逆にストレスだったり胃腸に負担がかかったりしますので、場合によっては獣医師に相談することを勧めます。
私事ですが、我が家にも15歳になるダックスがいます。両目が白く濁る「老齢白内障」になっており、視野が狭くなっているせいか障害物にぶつかってビックリしている姿を頻繁に見かけるようになりました。なるべく障害物を除いてバリアフリー化したり、トイレの場所をケージの近くにしたりと、少しでも過ごしやすい環境を作ってはいます。
人も動物も老いからは免れられませんので「今、何がしてやれるか」を考えて行動したいと思います。