ペット産業は1兆4千億円規模!<最終回>-2015.3.13更新-
前回は「現在日本ではどのくらいの数の犬猫が飼養されているのか」を具体的な数字で表してみました。2013年データですが、犬が約1,087万頭、猫が約976万頭2015年1月現在の日本における総人口は約1億2、700万人ですから、およそ6人に1人の割合で犬又は猫が飼養されているということに。世帯数でいえば全国で約5200万世帯あるとされているので、おおよそですが2.5世帯につき1頭の割合で犬又は猫が飼養されているという事になるようです。確率的な話でいえば、6人とすれ違えば誰か1人は、2~3軒の住宅を通り過ぎるたびに1軒で犬か猫を飼っているということになりますから、我々の住環境において、犬や猫は無視できない存在であることは間違いなさそうですね。
もうひとつ興味深い数字があります。2013年4月現在の15歳未満人口は約1、633万人だそうですから、犬及び猫の飼養頭数の合計2,063万頭の方が義務教育終了前までの子供の数より多いという事です。実際、少子化が進んだ背景には、ペットブームの流れもあり、ペットを家族同然、いやむしろ「我が子同然」のように可愛がる飼養者が増えているというのが実情です。人の子の代わりになれるかと言われれば疑問を感じますが、それだけの思いを入れてお世話している飼い主も年々増加傾向にあります。「ペットも家族の一員」という考えから「ペットは我が子同然」に。ペット業界もこの変化に対して柔軟な対応をする必要がありそうですね。
犬猫の飼養を年代別に多い方から並べてみると①40~60代 ②20代 ③30代となるそうです。正直③と②が逆では?と思いましたが、働き盛りの30代はペットの飼養というよりも自らの仕事を優先する方が多いため20代飼養者数より少ないようです。
これからのペット産業をさらに活性化させるためにはこのような社会背景を分析し、飼養者のニーズに応えるサービスを展開していくことが重要な課題となりそうです。実際に多くのお客様に支持されているショップや動物病院は「そこまでやってくれるか~?」と感動させられる程の飼養者目線で対応してくれていたりしますもんね。決して安くする必要はないと思います。それだけの満足を提供することを最優先に考えることではないかと思います。