住まいのマネー学 step4 ローンを無理なく返済しよう
2種類の返済方法から自分に合ったものを選ぶこと
ローンを利用する以上、当然、返済しなければなりません。返済方法は2種類あるので、どちらが自分に合っているか、よく考えて選びましょう。
- ■元利均等返済
- 最も一般的な返済方法。元金分と利息分を合わせた返済額を、毎回同じ額になるように調整して返済していきます。固定金利を利用するのであれば、当初から完済するまで常に一定額になるので、返済計画を立てやすいのが特徴。仕組み上、返済額の内訳(元金に充当される部分と利息部分)が返済時期によって変わります。特に長期のローンの場合、当初は利息部分の割合が高く、元金がなかなか減ってくれません。
- ■元金均等返済
- 返済回数に応じて、毎回の元金分を均等割りにし、残った元金の利息分と合わせて返済していく方法。利息を含めた当初の返済額はかなり多くなりますが、徐々に少なくなり、ローン残高は着実に減っていきます。総返済額が元利均等返済よりも少ないというメリットも。ただし、公的融資では採用されていますが、民間住宅ローンでは採用されていない商品が多いのが現状です。
上記リストから選択してください
各用語にマウスカーソルを載せると説明文がここに表示されます。
ローンの負担を少しでも軽くしよう
子供の成長や景気の先行きなど将来のことを考えると、住宅ローンの負担を少しでも軽くしたいもの。そこで、覚えておきたい方法、制度を紹介しておきます。
- ■繰り上げ返済
- 手元の資金に余裕ができた場合、公的融資、民間融資ともに、元金の全額あるいは一部を繰り上げて返済可能。これにより元金がなくなり(減り)、利息負担が軽くなります。全額繰り上げ返済は、「返済がかなり進み、残りの元金をまとめて返済できる見込みが立った」「不動産売却や退職金、不動産売買などによる一時所得で一括して返済可能になった」というケースがほとんど。一方、一部繰り上げ返済は、ある程度まとまった金額のお金を貯めて繰り上げ返済に回すという方法で、これを繰り返すことにより完済を目指します。一部繰り上げ返済のタイプは2種類。毎回の返済額を変えずに返済期間を短くする「期間短縮型」と、返済期間はそのままで毎回の返済額を減らす「返済額軽減型」です。早い時期に実行するほど、利息負担の軽減に効果的といわれています。フラット35の場合、返済可能額は100万円以上で手数料は不要。その他の住宅融資は、100万円未満でも繰り上げ返済可能な金融機関もあり、手数料は1回につき3000円~2万円となっています。
- ■住宅ローン減税制度
- 返済期間10年以上の住宅ローンの年末残高を基に算出した金額を、10年間にわたって所得税額から控除する制度(所得要件は合計所得金額3000万円以下)。対象は床面積50m2以上の住宅で、特に中古住宅は耐火建築物で築後25年以内、それ以外は築後20年以内という制限があります。適用期限は平成20年12月31日(居住用財産の買い換えなどの場合の譲渡損失の繰越控除制度との併用は平成21年12月31日まで)。
※住宅ローン減税制度は2008年12月31日にて一旦終了しています。2009年以降の住宅ローン減税制度については、景気対策案や長期優良住宅への対応も盛り込んだ新年度予算案を現在国会審議中であり、今年度中には成立の見込みです。ニュースなどで随時内容をご確認ください。
上記リストから選択してください
各用語にマウスカーソルを載せると説明文がここに表示されます。