初めての家づくりガイド 5 注文住宅の価格
価格がつかみにくい注文住宅。ポイントをおさえよう。
坪単価とは、本体工事費を面積(1坪=3.3058㎡)で割ったおおよそのめやすです。この場合の「面積」は各社で基準が異なり「延床面積(建物面積)」の場合と「施工床面積(吹き抜けやバルコニーも含んだ面積)」の場合があります。表示される金額が違ってきますので、表示されている坪単価がどちらの面積で計算されたものか確認が必要です。
「坪単価」で表示される価格は家を建てるために必要な金額すべてではありません。「本体工事費」の部分だけを指しています。実際に住める状態になるまでには、本体工事費以外にも別途工事費や諸費用がかかります(下図参照)。一般的には本体工事費は総工事費の20~30%と言われていますから、それを見込んだ予算をもとに、メーカーや商品を検討するとよいでしょう。(※建築家に依頼する場合は、本体工事費+別途工事費+諸経費のほかに、設計料と監理料が必要です。設計料は総工費の10~15%が一般的。)
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注文住宅の価格をわかりやすくするために設定されている、もうひとつの方法が「プラン例」です。例として表示した間取りプランだけを指す金額の場合もあれば、いくつかのメニューを同価格で選択できる設定の会社もあります。また、価格の範囲も本体価格だけの場合から、別途工事費や各種経費の一部を含んだものまでさまざま。各社により表示内容が異なります。単に価格だけで「安い」「高い」と比較するのではなく、どういった項目が含まれているか、別途費用チェックシートと見積もりを見比べてチェックすることも大切です。
しっかりと把握しておきたい、注文住宅の価格。より確実な選択をするためには、複数の会社に見積もり書を提示してもらって、じっくりと比較することが重要です。また、実際のプランと見積もりを提示してもらえば、自分の考えている家がどのくらいの価格になるのかの大まかなめやすができます。