初めての家づくりガイド 1 家づくりの流れ
契約・着工・引き渡しまで、注文住宅が実現するまでの一連の流れを掴んでおこう。
家づくりはまず、どんな家に住みたいのかを家族でじっくり話し合うことから始めます。このとき、今住んでいる家に対する不満や、将来の家族の変化も考えておくことが大切です。情報収集にあたっては、専門誌やインターネットに加え、住宅展示場やショールームも積極的に活用します。そしていよいよ資金計画。家づくりには本体工事費のほかに、別途工事費や諸費用が必要です。これらの費用も頭に入れ、将来の支出予定も考慮して余裕のある計画を立てましょう。
打ち合わせを重ね、設計が完了したら、図面と見積書を入念にチェックした上で、メーカーや工務店と工事請負契約を結びます。工事費の額だけにとらわれず、設計や仕様の中身を照らし合わせて、要望が満たされているかをチェック。さらに工事費にどこまでの工事が含まれているのかも確認しておきます。住宅ローンは、設計と見積もりが固まってから申込を行います。
家を建てる前に、工事が無事完了することを願って地鎮祭を行います。地鎮祭が終わると、建物の位置や大きさ、高さの基準を確認するための地縄張り、水盛り、遣り方、そして地盤を強固なものにするための割栗地業へと移ります。その後、基礎工事、躯体工事と続き、骨組みができたら上棟式を行います。屋根工事の後、必要に応じて公庫の現場審査などが行われ、その後現場は下地工事や配線・配管工事、内部造作工事、そして最終工程の仕上げ工事へと続きます。工事が終わると、役所の完了検査とは別に、竣工検査を行います。竣工検査で指摘した補修箇所の直しを確認したら、新居の保証書、引き渡し証明書(表示登記の際に必要)などの書類とカギを受け取り、引き渡しの手続きをします。竣工後1ヵ月以内に、建物の表示登記と所有権保存登記を行い、登記済証(権利証)の交付を受けます。さらに公庫などの融資を受ける場合には、抵当権設定登記が必要。登記が済むと、公庫融資の資金が交付されます。
現場が始まる前後には、工事責任者と一緒に近所へ挨拶まわりをします。工事日程などを説明し、騒音や工事車輌の出入りなどにより迷惑をかけることを伝えておきます。範囲やタイミングなどについては、現場の交通状況なども考慮して、工事責任者と一緒に決めたほうがよいでしょう。入居後も早めに挨拶を。「御挨拶」と書いたのし紙をつけた簡単な品物を持参するのが一般的。既婚者の場合は夫婦揃って出向くのが原則です。
計画から完成まで一般的な流れ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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