株式会社　カーサ・カレラ　建築実例詳細　　犬との暮らしを豊かにする惜しみない愛「6匹の犬と心地...

　長く都会のファッション業界で働いてきた高い感性を持つＳさまが、「カーサ・カレラ」と出逢ったのは必然だったのかもしれない。ホームページを一目見て同社を訪れ、その直感が間違っていなかったと気づくのに時間はかからなかったという。
　Sさまと木口社長、愛犬家である二人の中に一貫してあったのは「どうすれば犬と人とがお互いに楽しく、心地良く過ごせるか」という視点。例えば玄関から続くドッグクロークには、足洗い場からお世話用品の置き場まで、散歩後の動線にぴたりと沿って配置した。ＬＤＫの一角に設けた愛犬の部屋は、互いに気配を感じ合いながら眠れるよう、内部を中２階構造にしてそこをＳさまの寝室に。上下階をつなぐスロープは、まず模型を作って６匹全員が無理なく上り下りできるかテストし、ミリ単位で傾斜を調節したという。スロープはとても複雑な造作となったが、犬用だからといって職人は手間ひまを惜しむことなく、自信をもって「カーサ・カレラ」の仕事といえるクオリティで仕上げられた。
「もしかするとこうしたこだわりは、多くの人には理解できないかもしれません。でも、だからこそ、住む方だけのオリジナルな夢を大切に叶えたいんです」と語る木口社長。光あふれる空間で犬たちはいつまでもじゃれ回り、Ｓさまはその姿を愛おしそうに見つめていた。