タイコウハウジング/株式会社タカヤマ　建築実例詳細　　家に帰る楽しみ　くつろぎの中に漂う、ラグ...

　木々の鮮やかな緑と空の青さをバックに、白とダークブラウンのシックでモダンな一軒家が佇む。屋根には、高垣瓦工業のTさんご自身が手がけた瓦が重厚感を醸し出す。
　玄関には家族とともに成長していくシラカシの木が出迎えてくれる。期待をしながら室内に足を踏み入れると、ナラの無垢材の感触が包み込む。アンティーク加工を施された風合いがこの家に豊かな表情を与えている。リビングにあるレッドウッドの化粧張りもひとつとして同じものはなく、家という存在は無機質なものではないと気付かされる。日々の経過とともに味のある風合いも醸し出していくのも、この家に暮らす楽しみのひとつだ。これも祖父、父親と材木問屋を営んできたタイコウハウジングだからこそ。無垢材へのこだわりと愛情を随所に感じられる。
　さらに、リビングは吹き抜けになっている。将来、大きくなったお子さんが2階で遊んでいる様子がリビングにいても伝わるだろう。
　リビングの奥には壁一面のもみじのオブジェが印象的な和室があり、窓からは箱庭が顔をのぞかせている。和室はバイク専用のガレージにも通じており、ご主人は和室でくつろぎながら、宝物のバイクを眺めたりすることもできる。
　動きやすい動線を考えて作られたキッチンはメラミン材のカウンターに、高山さんがデザインした壁のオブジェなど、個性的な表情を持つ。また、収納たっぷりのパントリーや、使い方を想像するだけで楽しくなるダイニングの黒板など、キッチンに立つ時間がさらに充実したものになる工夫もたくさん施されている。
　また、2階のベッドルームにはブラックアンティークをテーマにした空間が広がる。クラックの入った壁や、かわいらしさと重厚感が同居するオブジェなど、ここにしかない特別な空間が広がっている。
　仕事上でも、友人としても古くから知り合いというTさんと高山さん。お互いの仕事ぶりと人間性を知っているからこそ、信頼の上に成り立つステキな家が出来上がった。